6/21 大荒れのフォワードマーケット
6/21のフォワードマーケットは久しぶりの荒れ模様。
米利上げ前倒し観測+RRP&IOERの5bp引き上げを受けて、
多少なりともUSD調達コストが上がるかと思いきや、
先週金曜日から思いっきり上昇に向かう予想外の展開。
きっかけは、6/18のブラードセントルイス地区連銀総裁のタカ派発言↓
「インフレ圧力を抑制するために多少タカ派に傾いたのは自然なことだと思う」
この人ハト派の代表格だったイメージだけど…
この発言を受けて、米国債イールドカーブは急激にフラットニング。
米10年債は一時1.35%を伺う水準まで急低下する一方、
米2年債利回りは22年中の利上げを織り込む形で0.2%台後半まで急上昇。
短めの年限の金利が上昇したことで、金利面からUSD調達コストが急上昇。
3Mなどの短期ゾーンにも波及し、急激なUSD取りの動きを見せた。
週開けの月曜日
先週金曜の荒れ模様をしっかり引き継ぎ、朝から左一辺倒の展開。
市場オープン前から、来年タームはすでに理論値と大幅乖離…
案の定、OPEN早々に長期ゾーンは左に吹っ飛んだ。
12Mのドル円フォワードレートは、ブラード発言により約2銭拡大し、
翌月曜は19時までに約4銭した。ヘッジコストの急激な高まりが確認できる。
一部、年末年始の調達コスト拡大が寄与しているが、
それを考慮しても、あまりに値幅が大きい…
コロナショック以降続いたUSDヘッジコスト低下局面は、
ここで注目なのはFEDのリバースレポファシリティの利用残高の急増。
FOMCによるRRPレート5bpの引き上げにより、MMFやGSEなどの資金が集中。
元々、資金余剰環境下でMMF等は0%でもRRPに資金を預けざるを得なかったが、
FOMCによる5bpの引き上げ効果により、同ファシリティの利用残高は最高値更新。
この現状を見るに、市場にはまだまだ余剰資金がたくさんあり、
FOMC後の不安定な動きが落ち着きを取り戻したのちは、
再びUSD調達コストは縮小傾向となるのか。
大荒れの1日を終えて、いまだ不安定な動きを継続している。
近日中に右に戻すのは確実!?