思考の整理場

日々のマーケットの動きを整理したい

7/14 ようやく来た巻き戻し一色の局面

強めの米CPIと弱めの30年債入札を受けて金利爆上がりの火曜夜。これはJPYフォワードにも相当影響あるかと思いきや、関係したのは翌年後半タームのみ。

 

CPIの急上昇がインフレ懸念を早期させ、FRBの早めの利上げが想起されてか、2年債利回りが急上昇。FOMC後&ブラード発言後に迫る勢いで上昇したが、今回は今年後半や来年前半のOIS上昇には影響せず、年末年始の拡大が伴わなかったことで、1Y以内のフォワードマーケットに大きな影響は見られなかった。

 

そんなCPIをまとめると↓

f:id:yharuyuki:20210714221635p:plain

食類では肉魚卵が高騰

f:id:yharuyuki:20210714221720p:plain

需要回復に加え、原油価格の高騰によりエネルギー価格も上昇

f:id:yharuyuki:20210714230421p:plain

中古車価格の上昇が強すぎる

f:id:yharuyuki:20210714230527p:plain

服飾関係はコロナ後の消費需要蒸発後からゆっくりと回復してきた。

f:id:yharuyuki:20210714230944p:plain

航空運賃が急速に回復している。


CPIの内容をまとめると、変動の大きい食料品・エネルギーを除けば、中古車価格の急上昇が全体の数値に大きく影響を与えている。コロナ以降の供給面の制約の側面が強く、ボトルネックの解消とともに落ち着けば、FRBの見立て通り、一時的な上昇となるように思われる。

 

さて、物価上昇が一時的であれば、1Y近辺はここから少し右に戻すと思われる。対して、短期ゾーンはCPIの結果を完全に無視。ピクリとも反応しなかった。再び緩やかな低下局面にある3M Liborや3500億ドルの削減が迫られるTGA残高を睨み、短期タームは確実に右に戻すと見ていたが、その動きが本日は鮮明に見られた

 

主戦場の3M以内は、久々にアジア時間からのドル出しフローが確認され、OPEN直後から3M近辺でbidが入る。ターム物はMINE大合唱となり、一斉に右へと推移。ロンドン時間以降も一切切り返しの動きは見られず、ロンドン入り後もドル出し一辺倒となり、大きく右に推移。今月に入って、大口のドル出しフローが見られたのが初めてで、明日も続くと思われる。久々に大きく動いた1日だった。