7/21 オリンピック祝日前日の値動きは?
本邦オリンピック祝日を前日に控えた今日。前日にはオリンピック祝日TURNが左に拡大した他、第2週ぶりのリスクオフムードがドル需要を喚起。先週金曜日から3営業日連続の左地合いとなっていた。
しかし、これまでのコロナ相場で明らかなように、デルタ株だとしてもコロナ感染を起因とするリスクオフは長続きしない。なぜなら緩和政策を引き出す(または維持する)明確な理由になるから。
大幅安となった米株は昨日完全に反発。7月2週目とデジャブ。2週前は中国発の先行き不安がグローバルな株安を引き寄せたが、今回はコロナ要因であり、予想通りあっさり反発。これに伴い、フォワードマーケットでも、リスクオフのドル需要が早々に剥落した。
個人的には、前日のロンドン時間からのドル取りの動きを見るに、ポジション調整の余力もまだあるものかと思っていたが、本日は連休前にも関わらずofferが強まる場面は一切なし。午前中から終始右地合いが続いた。最近なぜか2Mでドル出しフローが強くみられる印象だがフロー要因?
RRP残高の高止まりから見るに、一定のドル出しニーズは明らかにあり、bid勢はBASIS拡大のタイミングを待っている。左地合いが続かないことが証左か。そのため、木金と本邦勢がマーケットに出てこない中、ドルを取る相手が消えてしまうので、二日間の休みのうちに大きく右に推移してしまうと予想。
7月中はリスクオン/オフで明確に値動きが出ている印象。この流れに来週しっかり乗りたい。
7/19 連休前に動意なし
大型連休を控える週
今週は邦銀勢のポジション調整に終始するかと思うものの、ドル出し需要は依然と強く、出会い少ない中で小幅に右に推移した1日。
東京市場は株安で開始したが、ドル取りは強まらず。主要通貨のフォワードマーケットはほぼ動意なしの展開となった。
第2週のリスクオフ局面との差は何か??
①コロナ関連のリスクオフは、これまで長続きしておらず、コロナ→緩和引き出し→リスクオンの流れが想定されやすい。
②7月第2週のリスクオフは、中国発のもので、これまでの織り込み外のものだった。この中国要因で、グローバルな経済予測が修正を迫られ金利低下の一方、新要因の不透明要因だった。
このくらいの要因しか想像できないが、確かにここ数日間は株下げするものの、コロナ感染者の増加や米指標の内容によるものだった。
今回の場合は、リスクオフ要因に新鮮味はなく、①を想定する流れか。
そのため、金利低下局面では1Y超のタームで金利要因で右に推移。
短期タームは引き続き潤沢な資金の放出状況に変化なく、短期でもドル出し継続。
この流れが当面のシナリオか。
それにしても、金曜日からの値幅の少なさには驚く。
金曜日に小幅に左に推移した分を今日小幅に戻す。明日明後日も同様の展開か。
明日、明後日は連休前のポジション落としのフローが右への動きを抑制すると思われ、小幅に左。その後、連休中はoffer勢がいないことから、終始offer探しの展開から右。
そんな週内の動きを予想する。
7/15 先週の調整は1日で終了?
久々の大商いとなった昨日は海外時間中も右推移を続け、ついにTNは夜間に▲0.06銭台に到達。IOER引き上げ前の水準に達しており、BID勢の勢いがかなり強かったことが確認された。
通常、月半ばのドル出しフローは数日間続く傾向があり、本日も同様にドル出し一辺倒の展開を予測していた。朝方TNもしっかり▲0.23銭から▲0.21銭まで縮小(▲0.07銭/day)し、誰もが本日も強いドル出しイントが続くと見ていたはず…
午前中は予想通りbidが続き、早々に0.1銭程度右に推移する。しかし、昨日と異なり続かない!雰囲気としてはしっかりとしたドル出し相場のように見えるが、なかなか取引が続かず、昨日ほどの値幅が出ない。
久々にしっかりとしたRRP残高の上昇が確認できたにも関わらず、昼前からofferが入りだす。ロンドン入りでは、今週のトレンドとなりつつある雰囲気左の横ばい相場が続き、値動きを期待する向きからすると、かなりやりにくい流れとなった。
CPIの結果を受けても特段混乱なく通貨できている。明日、金曜日はいつも通りの動きとなればほとんど動かない落ち着いた展開が想定される…
7/14 ようやく来た巻き戻し一色の局面
強めの米CPIと弱めの30年債入札を受けて金利爆上がりの火曜夜。これはJPYフォワードにも相当影響あるかと思いきや、関係したのは翌年後半タームのみ。
CPIの急上昇がインフレ懸念を早期させ、FRBの早めの利上げが想起されてか、2年債利回りが急上昇。FOMC後&ブラード発言後に迫る勢いで上昇したが、今回は今年後半や来年前半のOIS上昇には影響せず、年末年始の拡大が伴わなかったことで、1Y以内のフォワードマーケットに大きな影響は見られなかった。
そんなCPIをまとめると↓
食類では肉魚卵が高騰
需要回復に加え、原油価格の高騰によりエネルギー価格も上昇
中古車価格の上昇が強すぎる
服飾関係はコロナ後の消費需要蒸発後からゆっくりと回復してきた。
航空運賃が急速に回復している。
CPIの内容をまとめると、変動の大きい食料品・エネルギーを除けば、中古車価格の急上昇が全体の数値に大きく影響を与えている。コロナ以降の供給面の制約の側面が強く、ボトルネックの解消とともに落ち着けば、FRBの見立て通り、一時的な上昇となるように思われる。
さて、物価上昇が一時的であれば、1Y近辺はここから少し右に戻すと思われる。対して、短期ゾーンはCPIの結果を完全に無視。ピクリとも反応しなかった。再び緩やかな低下局面にある3M Liborや3500億ドルの削減が迫られるTGA残高を睨み、短期タームは確実に右に戻すと見ていたが、その動きが本日は鮮明に見られた
主戦場の3M以内は、久々にアジア時間からのドル出しフローが確認され、OPEN直後から3M近辺でbidが入る。ターム物はMINE大合唱となり、一斉に右へと推移。ロンドン時間以降も一切切り返しの動きは見られず、ロンドン入り後もドル出し一辺倒となり、大きく右に推移。今月に入って、大口のドル出しフローが見られたのが初めてで、明日も続くと思われる。久々に大きく動いた1日だった。
7/13 リスクオン相場続くか?
リスクオンに回帰した月曜日。米株はそろって最高値更新し、日経平均は600円超高とリスクオフが急速に巻き戻された。
火曜日の東京時間も日経平均は続伸。リスクオン相場続くか?と思いきや、最初のインパクトが徐々に剥落し、プラス圏での推移だが頭の重い印象。明確なリスクオンになりきらない時点で、ドル円フォワードの戻りも限定的か?と思ったら、まさにその通りとなる。
序盤こそ、▲0.1銭を割った水準で出会いを付けたTNに連れて、1~3Mはドル出しの方が優勢に。リスクオフの反転からBASISの修正が見られる前提で、手前でかなりのショートポジションを構築するも、午後以降はピタリと値動きを止めた。
なぜ?と思うプライスアクションだったが、午後に▲8.8銭で3MがTAKENされた際は、いかにも月半ばのoffer探しの地合いを想像しやすかったが、OPEN対比0.1銭右の水準以降はbid勢もタッチせず…やはりTNが▲0.09銭/日で取引されている時点で、BASISの剥落は後ずれするか。
その後のロンドン時間では短期の左への戻しが見られるが、ほとんど値幅は出ず、bid勢もoffer勢もあまり勢いがない。その後は、予想比で強い米CPIを受けて金利が上昇に転じると、長期タームは一気に左に吹き飛ぶ。ただし、年内タームはほぼ変動見られず、結局小幅な右推移が2日続くこととなった。
今月中にTGAを300億ドル超吐き出す必要があるが、そのフローは一体どのように来るのか…明日以降の本格右推移を期待したくなる。
7/12 リスクオフ相場の巻き戻しくるか?
リスクオフ相場の壮大な巻き戻しが見られた金曜日。米株はあっさり最高値を更新。
やはり、ナスダックが大きく崩れない限り、リスクオフはすぐに戻す印象。
そして、日経平均は600円高!月曜日しっかりここが回復できてよかった!
主要米株の最高値更新、米金利落ち着き、日本株大幅回復と三段跳びでリスクオフの巻き戻しが鮮明になると、当然フォワードマーケットでも、リスクオフのドル取りのBASIS要因は剥落するのが目に見えている。
朝イチ日経が大きく窓開けしてスタートしたことを確認して、早々に短期でドルショートポジションを構築。3Mで△9.0レベルは当然買い。
なのになかなか右へ動かない!午前が終わり、午後に入ってからもTNが△0.1銭台を割り込めず、超短期のタームはリスクオンの雰囲気が出ても依然ドル取りサイドの影響が強い。本日短期タームが右に戻らなければ、リスクオフによるBASIS拡大という前提が脆く崩れ去るのだが…
そんな逡巡が繰り返される中、ロンドン入りが迫る14時頃からじりじりと右に推移し始めた。ただし値幅自体は1~3Mで0.15銭ほどと些少。しかし、一抹の不安が杞憂に終わってよかった…
明日以降は東京時間序盤の積極的なドル出しをbid勢が見せるかどうかにかかっている。このところ、月半ばは確実にこの動きが見られるかどうかで決まりそう。先週金曜日までの左推移分をまだ全然戻していないので、明日朝一に大きく戻しても不思議ではないか。
7/9 リスクオフに襲われた一週間が終了
今週は中国発のリスクオフに襲われた一週間。
きっかけは火曜日の中国が外国上場企業の監視を強化すると発表した時点から。
アリババ株は一つの例だが、米国市場に上場する中国企業の株が大きく下落を見せた。
そんな中、中国は預金準備率(RRR)の引き下げを発表。中国経済の先行きに不透明感が覆い、世界株安&金利安&ドル高の流れに。
特に、米10年債の値動きはすさまじく、週初の1.42%から一時1.25%まで急落。
東京への4度目となる緊急事態宣言の発出の他、東京オリンピックでの東京会場無観客試合の決定など、日本サイドのネガティブな動きもあり、日経平均株価は朝方急落。
一時、27,400円台まで下落した日経平均だが、後場には下げ幅を縮小し、終わってみれば陽線&下髭。本日NY株もしっかり反発していることもあって、来週は一転上昇に向かうとみる。
さて、リスクオフの流れはフォワードマーケットにも波及。SPOTでのドル高の流れとともにフォワードでも短期ターム中心にドル取りが加速。本日もUSDJPYフォワードはリスクオフ的に左への動きが強く出た。これで4営業日連続の左推移で、これは年明け以降初なのではないか?QEとTGA削減の流れの中、久々にドル取りの需給が勝った。
ただし、以下の理由から来週は右に戻す可能性が高い。
①Libor3MはFOMC前の水準に接近(過去最低レベル)
②金曜日のNY市場で米株は反発(リスクオフ終了
③第3週以降はofferフローが減り、bid勢は積極的にドル出しに向かう傾向
一旦、リスクオフ的な動きは、米株の反発により終了か。今週の左推移分の大半はすぐに戻すと考えられる。結局、リスクオフ的な流れでも、3Mで0.5銭程度しか動いておらず、来週月曜日の東京時間だけで一気に戻す可能性も警戒しておきたい。