思考の整理場

日々のマーケットの動きを整理したい

7/8 リスクオフのドル高円高

振り返れば数日前の滴滴株急落に端を発し、マーケットのセンチメントが大きく変わってしまった。フォワードマーケットでも久々にリスクオフの動きが出ており、雰囲気の悪さを引きずっている。

 

昨日まで2営業日連続してドル取り色の強いマーケットだが、6月までの流れだと、ここでアビトラ勢が一気にドル出しに動くのがセオリーだった。

 

しかし、先月まではどちらかといえばリスクオン相場。FOMCから雰囲気が変わってしまったのか?思えば、FOMC以降、米長期金利は下げ、対して2年債は上げ、フラットニングが過ぎる。まるで景気後退局面みたいな動きに。

 

そんな中、中国の話題が株式市場にボディーブローのように働きかけ、RRRの引き下げに端を発してグローバルな株安、債券高に繋がったのか。

 

フォワードディーラー的な発想をすれば、債券高はOIS低下によるFWDレート縮小をイメージしやすいが、確かに1Y超のタームは翌年利上げの織り込み変化につれて、左右に振幅しているが、短期ターム中心にリスクオフのドル取りの動きが強く、長期ゾーンもなかなか戻し切らない。

 

東京序盤は、セオリー通りドルショートがうまくワークするも、度々入る強めのofferが右への動きを抑え、ロンドン入り後は欧州株の歩調を合わせるかのようにドル取りの動きが再開。

 

東京時間からSP先物も下げ続けていて、2営業日連続してリスクオフ相場継続。今週はリスクオフのドル取りの動きが継続か。

 

重要なのは、来週bid勢がドル取りに回るかどうか。第3週目はこの1年間高い確率で右に推移してきている。押し目を拾う動きが今月も見られるかどうかが極めて重要。いずれにせよ、リスクオフ相場なので、株の戻りが見られない限り、ドルは主要通貨に対して強含む展開が続くか。

 

 

 

 

 

 

 

7/7 七夕のフォワードマーケットは?

昨日、中国規制発表による滴滴株暴落により始まったリスクオフ相場。

 

久々にリスクオフのドル高がフォワードマーケットにも波及し、

ドル円フォワードは左に急伸。明けた本日は、朝から日経平均急落からドル取りが想起されやすく、本日も早朝から左気味に推移した。

 

最近、右にも左にも3Mで値動きが強くみられる印象だが、本日も3Mがメインプレーヤーに。昼前に前触れもなく突然左に急伸するあたりは、外銀による投機的なofferが入ったのか。いずれにせよ、東京時間は雰囲気の悪さを終日引きずっていた。

 

昨日はISM非製造業景気指数の悪化(特に雇用の値はピークアウトが目立つ)を受けて、米金利が久々に1.35%まで低下すると、2年債の金利もしっかり下がったことで、23年中の利上げ織り込みが急速に剥落…

長期のフォワードマーケットの影響も大きく、翌年タームは右に急伸。

 

足元、6M以降のタームは、リスクオン/オフに関係なく、翌年以降の利上げ織り込みに左右される展開が続いている。そのため、本日の短期タームの左推移の影響は多少あるものの、1Y近辺は特段目立った動きは見られず。

ここは、本日深夜のFOMC議事要旨の内容を確かめたい思惑が強いか。

 

ロンドン入り以降は、JPYはお休みムードで、反対にEURがドル取りの受け皿となった。16-18時の間はずっとoffer探しの流れで、東京時間からの地合いを受け継いだ。

 

さて、本日のFOMC議事要旨で、テーパリングに関する議論の進展があった場合、

①来年12月からの開始を示唆 ⇒ 予想の範囲内で大きく動かず。

②9月から議論開始 ⇒ 長期タームが左に推移、連れて短期タームも左。

③議論なし(可能性薄) ⇒ 明日の東京時間に短期中心に右。

といった流れか。

 

テーパリングに関する示唆があったとしても、10年債1.35%まで下げると、よっぽど新鮮な情報がない限り、大きな金利上昇は見込めないか?

 

これまでいったん左に飛んだ翌日または翌々日には、一気にbid勢が右に戻す流れが続いていた。明日の仲値近辺の動きは要注目。

7/6 米休場明けの火曜日は?&6月ISM非製造業景気指数

米休場明けの火曜日のフォワードマーケット

 

東京時間序盤はいつものように静かなスタート。

最近、6月のようにアビトラ勢の動きも落ち着いていて、仲値前から大きく右に推移する流れは全く見られない…

 

7月中は短期タームをドルショートにして右の動きを取りにいく方針なのだが、

スプレッド分を稼ぐのも精一杯… 値動きがかなり少なく困る。

 

序盤は、1M以内でbidがしっかり入り、小幅ながら縮小。前日の流れを踏襲した形かと思われたが、昼頃から徐々に強めのofferが入りだす。

昨日は米休場で左のフローもほとんど聞かれなかったが、明けた本日は多少なりともカバーに回る程度には入ったのか、午前の緩やかな縮小地合いを断ち切るような水準にofferが入る。

 

途中RBAがあるも、AUDのフォワードは特段変動なし。

 

bid勢も警戒心マックスで強めのofferは叩かず、嫌な雰囲気のまま欧州時間入り。

案の定、ロンドン勢の参入とともに、一気に左にプライスが飛んだ。値幅自体は3Mで0.15銭程度と少ないが、一瞬で居所が変わるプライスアクションに驚く。

 

明日も相応の左フローが想定され、短期タームは左に推移しやすいものと見るが、

夜のFOMC議事要旨の内容にも左右されそう。来年中のテーパリングに関する意見が見られれば、22年タームはもう一度左に急伸する可能性があり、要警戒。

 

 

ついでに、今発表となったISM非製造業景気指数について↓

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・6月の数値は前月も予想も下回る結果に。

・雇用の数値悪化が目立つ。

7/5 米休場の本日のドル円フォワードは?

本日は米休場

 

アノマリー的には、米国休場日の為替は動かないというのが定説だが、果たして本日はどうか?フォワードマーケットの足元の状況は、

FRBQEとTGA削減により、継続的に市場に資金が流入

FOMC以降、22年利上げの織り込みが進み、22年以降のタームは左に推移

③まちまちな雇用統計を受けてゴルディロックス再来。しっかりドル出し再開。

 

米休場の本日、顧客サイドでは流石に左のフローも少なく、offer勢はほぼマーケットで存在感なし。

①で示した通り、米国市場にアクセスできるグローバルブックの金融機関は、継続的に流入する資金を日々放出する必要があり、雇用統計後に強まったドル出しの流れが続いたこともあって、東京時間序盤から1~3M中心に右地合いとなった。

 

当然、offerサイドが低フローの影響で置くプライスがないため、終日offer探しの展開。出会いもほとんど聞かれず、じりじりと縮小していった。

メインのタームは3Mで、約0.2銭程度縮小。1年以内のタームはほぼ同水準のみ縮小しており、先のタームに動意は一切なし。この点から見ると、やはり米休場は動きが出ない1日であることは確か。

 

 

 

米国休場明けの明日は、結局①の要因によるドル出し勢のカムバックにより、結局は右への推移を予想しやすい。最近、値動きが少なくてつまらない時間帯が続く…水曜日のFOMC議事要旨の内容を確認するまでは、このような膠着相場が続くか。

仮に、テーパリング、利上げに関する議論の進展があれば、少しは影響出るようにも思われるが、大前提となる雇用統計の結果から、完全なコロナ前の回復事実を確認できるまでは、結局過剰流動性相場の中で、ドル出しのイントは消えないものと見る。

 

 

 

 

金曜日のマーケット情報(資産価格、雇用統計、IMM等)

 

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金曜日 資産価格 CLOSE

・日米株はしっかり上昇。特にナスダックが強い。

・米10年債利回りは3bp低下。短期債も低下、フラットニング気味。

・VIX、USDJPYボラは低下。リスクオンの中で、金利低下、株高のゴルディロックス相場再来?

 

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・米雇用統計は、前月比+263Kの850K。予想720Kを上回り、前月分も上方修正。

・失業率は前月比+0.1Pの5.9%。予想5.6%を大きく上回る。

・雇用統計はまちまちの結果で、失業率の悪化から、FRBが正常化を急ぐ状況ではないとの見方が台頭。金利低下、ドル安、株高で反応。

⇒結局余ってる資金を株に注入したいためのいいとこどり相場?

 

 

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・平均時給も前月比をやや下回る。参考までに週次の雇用状況を下に記載。

 

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週次ベース 雇用状況

<IMMポジション>

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IMM 投機筋ポジション

・JPYショートが熱い!111円台後半までの上昇をけん引。

・通貨全般にドル高が進んでいる。

 

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7/2 雇用統計当日のフォワードマーケットは?

雇用統計発表日の本日

 

東京時間は本日もピクリとも動かず…

 

ドル円フォワードマーケットは、もはやどれだけのリスクポジションをとっても、勝ちも負けもしない動き。

短期タームは左右に振れる程度で、6月以降はトレンドが出にくい。

 

年明け以降、雇用統計発表日は東京時間横ばい、ロンドン入り後左の流れが続くが、

本日は予想外にロンドン時間序盤から、ドル出しの動きが出始める。

 

6月の雇用統計は、22年のテーパリングや利上げの可能性を占う上で、

かなり重要になるはずであり、その前にドルを出しに回るのは意外。

金利低下を支えにしたのか、それとも米連休前のポジション調整なのか、

これまでとは逆の動きで、明確な理由は分からず。

 

統計発表直前でも全タームで右推移が見られている。特に年明け以降のタームの右推移が目立っており、FOMC後に大きく拡大した年末年始レートに縮小の兆しが見えているのか。

 

7月中は米財務省保有現金残高削減がメインファクターとなりそうで、

1ヵ月間で3500億ドルが短期市場に流入する。

断続的な資金流入によるBASIS縮小は今月も続きそう…

当面は短期タームのドルショートで取りに行きたい…

 

1日遅れでISM…

1日遅れになってしまいましたが、ISM製造業景気指数の詳細をまとめました。

 

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ISM製造業指数 数値&前月比較

 

6月の数値自体は前月比▲0.6と若干低下したが、水準自体はかなり強い。

詳細を見ると、価格の上昇が顕著に。インフレ懸念が強まるのはやむなし。

新規受注に対する、企業在庫もやや落ち着きを見せた。

 

次からは、当日中にアップできたら…